土用干しは、梅や稲の他に衣類や本などを、7月20日から立秋までの間の
期間に干すことが一般的です。
本や衣類を土用干しするという方は現在では少ないでしょう。
梅干しを作る方が多く、土用干しというと梅を思い浮かべる方が多いです。
梅干しを作る過程ではどうしても、土用干しの3日3晩の工程が
欠かせないことになっています。
中には、たった1日だけ干しても問題がないのでは?という方も確実にいます。
土用干しの期間を短くすることで、カビなどが発生するという事は
あるのでしょうか。
土用干しを一日だけにするのは短すぎ?
梅の土用干しをするのに、3日3晩干すのが一般的と言われていますが、
3日間も干すことなんて、仕事もあるし、干している時に雨なんて降られたら
と考えたりもしちゃいます。
3日3晩干さずに1日だけ土用干しをしても大丈夫なのではないか?
と考える方もいるでしょう。
基本的には、土用干しは日差しが物凄く強い日に行うのが一番いいのですが、
さすがに街中では、日差しがさすスペースにも限りがでたりします。
一日だけ土用干しをして、梅酢に戻して、自分の都合のいい晴れの日に、
ちょっと長めに干してみるのも実はありです。
カンカン照りの時に一気に梅干しの土用干しを1日で済ませても、
問題なく食べることは可能です。
色合いが、いまいちの場合も有ったりしますので、そのあたりは妥協するか、
梅酢に戻して他の日に干し直すかがいいでしょう。
基本的には食べる人の感覚による場合が大きいですから、土用干しを
しない方が好みという方もいます。
1日だけ干して梅酢に戻さないで、漬物瓶に入れても問題はありませんが、
乾燥が完ぺきではありませんから、保存性に差が生じることは確実です。
なるべく早く消費することが出来るのであれば、1日の土用干しだけでも、
食べることには、支障はありません。
梅干しというよりも、梅酢漬けに近い感覚といった方がわかりやすいかも
しれませんね。
土用干ししてたらカビが!土用干しをする上での注意点
土用干しを始めてから、白い物が梅の周りに付着しているように見える
場合があります。
もしかして、カビ!?
と考えてしまう事もあるでしょう。
JAなどのHPでは干している時には、カビは生えません!
的なことが書かれていることがほとんどですが、
カビらしきものなのか?塩なのかの判別方法があるのです。
お湯に白い粉が吹いたようなものを入れて、お湯に溶ければ塩、
溶けなければカビという事になります。
干している間にカビが生えるのか?と疑問に思われるでしょうが、
実は、梅の選定時からカビが生える要素があるものを、つけている
可能性が非常に高いのです。
梅酢につける前に、梅に虫食いの跡がある・傷がついているという梅は、
梅酢の中でカビが発生する原因を作り出してしまいます。
梅酢の段階で梅酢の表面に白い物が浮き上がっているのは、確実にカビです。
これは、梅酢が酸素に触れていることから発生するので、白い塊をすくい
だしてラップを直接、梅酢の上にかぶせることで、酸化を防ぐことが出来ます。
白い表面のカビを除去したあと、梅酢の本体が濁っている場合には、
梅酢全体がカビに汚染されていると考えた方がいいでしょう。
その場合は、梅酢から梅を全摘出して、流水で洗い流し食酢で
さらに殺菌をしてから、他の瓶に移します。
梅酢は、煮沸して冷ましてから戻すことも可能ですが、販売している
梅酢を利用した方がいいでしょう。
この段階で、カビ菌がすべて除去されていれば、土用干しをしている間に
カビが繁殖することはありえないのですが、完全に除去しきれていない場合、
干している裏側が、カビてしまいます。
土用干しの最中にカビが発生しないようにするためには、風通しを良くして、
2~3時間ごとに、梅を重ならないように注意しながら、ひっくり返すことが
重要になります。
天日干しをしていれば、本来はカビが生えることは考えにくいのですが、
そこは自然乾燥をしているので、何が起きるかは、下準備段階での不備が
大きな原因になると考えた方がいいかもしれません。
まとめ
土用干しの期間を1日で済ませても問題はないのか?
カビが発生しないようにするにはどうしたらいいのか?について紹介してきました。
カビている部分だけを取り除けば問題ないと言われますが、カビが表面に
現れた段階で、カビの根は深くまで進攻している可能性が高いです。
土用干しでカビが発生してしまった梅に関しては、対処をするのではなく、
健康を考えたうえで破棄するのが得策です。
いくら、健康にいいと言われる梅干しでも、カビてしまっては、健康被害に
つながりますから、もったいないですが、破棄することがベストの選択になります。
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